アルテス フルート奏法 第1巻 植村泰一 訳・解説
「アルテス」とは、1826年にフランスのルーアンで生まれた音楽家、ジョセフ=アンリ・アルテスのことを指します。彼は、若き日にパリの名門音楽院でフルートを学び、その後パリオペラのフルーティストとして活躍しました。さらに彼の功績はそこで止まらず、音楽院のフルートの教授も務め、後進の育成にも貢献したのです。
その彼の名前を冠したフルート教本には、比田井氏による翻訳版と植村氏による翻訳版があります。比田井版は、その解説の大部分が比田井氏自身の創造的な解釈によるもので、原著とは異なるアプローチを提供します。一方、植村版は、アルテスのオリジナルに非常に忠実な訳であり、植村氏自身の訳注と解説を加えることで、より深い理解を促しています。
特に、フルートの初心者にとって、植村版のアルテス・フルート教本は非常に有用です。なぜなら、ここではフルートの基本的な持ち方から始まり、唇の形状、顎の使い方といった、人に尋ねにくい、自己観察だけでは気づきにくい初歩的なポイントまで、丁寧に解説されているからです。また、それぞれの解説は著者自身の訳注と共に付されており、初心者が一人で学ぶ際の手助けとなります。
アルテス フルート奏法 第一巻 植村泰一 訳・解説
アルテス フルート奏法 第1巻 植村泰一 訳・解説
1:訳者まえがき 植村泰一
2:まえがき
3:■予備知識
4:■第一章 音を表わす符号およびその符号が示す様々な音の長さについて
5:■第二章 五線上の音符の位置について
6:■第三章 休止を表わす符号およびその符号と音符との長さの関係について
7:■第四章 拍子について
:■第五章 速度標語
9:■第六章 音の名称、音のつながり、全音階と半音階、音階すなわち音組織
10:■第七章 音部記号とその用法
:■第八章 変化記号、臨時記号、調号
12:■第九章 反復記号
13:■フルートの形状、各部の名称およびその組み立て方
14:■フルートの持ち方
15:■フルートを演奏する時の姿勢
16:■音の出し方
17:第1課 2拍子、全音符、全休符、C‐durの音階の運指
1:中音域と低音域、2拍子、2分の2拍子
19:全音符、2分音符、2分休符
20:第2課 2拍子、4分の2拍子、2分音符、4分音符、4分休符
21:第3課 4拍子、4分の4拍子、付点2分音符
22:第4課 3拍子、4分の3拍子、8分音符、付点4分音符
23:4分休符と8分休符
24:第5課 低音
25:第6課 音の均質性と音程の正確さについて、8分の6拍子、16分音符
26:第7課 8分の3拍子、3連音、シンコペーション
27:第8課 C‐dur の音階とアルペッジョ、3度の音階、反復記号
:■第十章 音程、その基本的名称、全音階と半音階、音程の転回、音程のいろいろな性質
29:全音階的半音と半音階的半音、すべての音程の転回、単音程と複音程
30:■第十一章 全音階の構成、調、調号の位置
31:第9課 G‐durの音階とアルペッジョ
32:第10課 D‐durの音階とアルペッジョ
33:第11課 F‐durの音階とアルペッジョ
34:第12課 B‐durの音階とアルペッジョ
35:第13課 A‐durの音階とアルペッジョ
36:第14課 Es‐durの音階とアルペッジョ、8分の9拍子
37:第15課 CとAの半音階の練習
3:■第十二章 調、音階の各音の名称、関係調、異名同音、エンハーモニック転換
39:フルートの全音域にわたる基本運指表
40:♯のついたすべての長調の音階、アルペッジョ、およびAとCの半音階
41:♭のついたすべての長調のスケール、アルペジオ、およびAとCの半音階
42:アルテスの作品
43:参考文献
44:■訳者解説
45:1.楽器の選び方について
46:2.楽器の取り扱い方について
47:3.速度標語について
4:4.メトロノームを使って練習すること
49:5.音名について
50:6.フルート各部のつなぎ方
51:7.フルートの持ち方
52:8.唇の歌口へのあて方
53:9.フルートの三点支持法
54:10.姿勢について
55:11.唇の作り方(アンブシュール)
56:12.タンギングについて
57:13.呼吸法について
5:14.正しい指の形と正確な運指
59:15.楽曲の構造について
60:16.オクターヴの演奏について
61:17.音階について
アルテス フルート奏法 第2巻 植村泰一 訳・解説
アルテス フルート奏法 第2巻 植村泰一 訳・解説
1:■【解説編】
2:・訳者まえがき 植村泰一
3:・第3版のための序文
4:第13章: いろいろなアーティキュレーションを示す記号
5:第14章: 装飾音
6:第15章: 前打音
7:第16章: トリル
8:第17章: ブリゼ(後打音のない短いトリル)
9:第18章: モルデント
10:第19章: グルッペット(ターン)
11:第20章: フェルマータ
12:第21章: ニュアンス(発想記号)
13:第22章: 音楽の表情と速度の変化を表す言葉
14:第23章: 省略記号
15:第24章: 移調
16:第25章: ピッチ
17:第26章: 和音とアルペッジョ
18:第27章: スタイル、表情、アクセント、趣味について
19:*注釈
20:*楽語小辞典
21:*訳者解説
22:1.メッゾ・スタッカートについて
23:2.装飾音について
24:3.17、18世紀の音楽の装飾音について
25:4.音の強弱と音程について
26:・訳者あとがき
27:・参考文献
28:■【楽譜編】
29:音階とアルペッジョの練習
30:すべての長調と短調の音階とアルペッジョ及びAとCの半音階 第1シリーズ
31:すべての長調と短調の音階とアルペッジョ及びAとCの半音階 第2シリーズ
32:第16課: いろいろなアーティキュレーション
33:第17課: シンコペーションの練習
34:導音について
35:B表 いくつかの導音を正しくし、演奏をやさしくするための運指
36:第18課: 導音の運指の練習
37:第19課: 長前打音の演奏法
38:第20課: 短前打音の演奏法
39:C表 トリルの運指
40:第21課: トリルの練習
41:第22課: ブリゼの練習
42:第23課: モルデントの練習
43:第24課: 4音のグルッペットの練習
44:第25課: 3音のグルッペットの練習
45:第26課: ロング・トーン
46:第27課: フェルマータ、ニュアンス等の練習
47:第28課: 省略記号
48:第29課: 移調の読譜
49:第30課: 古い音楽、2分の3拍子
50:第31課: 2本の協奏フルートのためのソナタ